自費出版の基礎知識

 

一時期ブームにもなった自費出版ですが、この自費出版とは、書籍などのメディアで、著者が自費で出版することを指しています。一般的な商業出版をしようと思えば、流通ルートや販売部数を確保するのは非常に困難ですが、自費出版ならそうした問題は無く、しかも自由なコンテンツで出版することができます。

 

最近ではインターネットを通じて売買されることも多くなっているようで、趣味で作った絵本や小説、詩の作品集、自分史など、いろいろな内容で出版されています。もちろん書籍を中心とするこの自費出版物は、書店で販売される通常の商業出版物ではないので、販売による収益は殆ど期待できません。

 

従って既成の出版社では出版を引き受けてはくれず、印刷会社などが製造を直接個人から請け負うのが一般的となっていました。

 

1990年以降は、出版不況などを背景に、自費出版を専門に行う出版社や、商業出版と自費出版を同時に請け負う出版社も増加し、更に2000年以降になると、書店と直接契約して「書店販売をする」ことをポイントに、著者を募集する「共同出版型」手法も登場するようになりました。

 

自費出版は著者から料金を受け取って本を刊行するということで成立しているので、自費出版の書籍が大きな部数を売り上げることは極めて稀となります。もっとも下手に部数が多くなると出版費用も多額になり、趣味のレベルに収まっているのかをしっかり確認しなければならないでしょう。

 

又、出版社が信頼できるかも慎重に検討するべきです。いずれにしても、費用や出版の際のトラブルが起きないように、事前のチェックをしっかりした方がいいでしょう。