自費出版のトラブル

自費出版のトラブルでは費用に関するトラブルが最も多くなっているようです。中には相場を無視して法外な金額を請求する悪質な自費出版業者も少なくないので注意が必要です。

 

はじめに自費出版の相場を知ることも大切で、まず本の制作費用は、その完成した本の姿形のみに拠るものではなく、原稿の状態や校正の内容などによって変動することを理解しましょう。

 

費用を一覧表にしているのに、実際に頼んでみたら価格に大きな差があったなどというトラブルもよくあるようですが、作成方法でかなり費用が変わるので、一概に業者が悪いということではありません。1冊の本にかける制作費の相場は本の定価×部数の30%というのが一般的な出版業界での目安のようで、これは自費出版で利益を得たいと考えている人は知っておいてください。

 

実は利益をあげるというのは相当高い壁で、知識不足なのに出版をして金銭トラブルになる理由の一つです。又、追加料金をめぐるトラブルも多くなっています。もともと料金体系が不透明であったり、訂正代や仕様変更代などで契約時の料金から追加費用を請求された時などがトラブルとなっています。

 

出版物の制作費用には、印刷代、用紙代、製本代など制作物の総ページ数や部数と仕様が決まれば固定となる費用と、編集費、校正費、組版代などのように原稿の状態や、校正回数などで変化する費用の2種類があります

 

。従って一般の書籍の制作においても入稿段階の見積り金額に上乗せして請求されることが珍しくありません。こうしたトラブル防止には、契約時に校正の回数や、組版代に含まれる訂正赤字の範囲を決めておくなどが必要で、製作途上のページの増減を想定して複数ケースでの見積書を依頼するのも有効となります。